トルコン太郎設置店 ATF圧送交換施工 ワイズガレージ東京
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会社案内2024年9月18日更新
■ボルボ XC60
■年式 2013年式
■型式 CBA-DB4204TXC
■走行距離 約90,000km
メールで不調症状のご相談をいただきました。
ご相談内容は
・まず0スタートからの走り出しに違和感
・特に低速域のシフトアップ時、滑るような感覚がある
・1速から2速に変わる時にのみ回転数が異常に上がる
・夏場は症状を感じなくなるが、冬場は不調を大きく感じる
この走り出しの不調以外はいたって快調なので、オイル交換で解消出来たらとのご依頼です。
低速域での変速時のタイミングのひっぱり感(エンジン回転数の上昇)は、今までの経験から劣化したDCTオイルが引き起こす不調の代名詞です。
よくあるボルボDCTのご説明ページはこちらをご覧ください。
ボルボトルコン太郎 よくあるご質問・ご相談
そのため圧送交換でご入庫の際に、オーナーさまとご一緒にその場でリフトアップして下回りをチェック。
アンダーカバーを取り外し、トランスミッション(MPS6)とエンジンのつなぎ目をチェック。
赤丸で囲ってある部分には滲みもなくいたってきれい。
オイル漏れをしていないということは、不調症状の原因はDCTオイルの可能性が高まってきました。
もちろんそれだけが原因ではない場合もありますが、いままでの経験上ではDCTオイルを圧送交換して不調が解消している車両がほとんどです。
というより不調症状が出る前にDCTオイルを交換していれば調子よくのれるのです。
こればかりは体調と同じで、健康なうちは健康を意識しませんが、病気にかかってから健康を切望するのと似ていますね。
圧送するオイル量はご予算で検討、上限を決めていただき圧送交換に着手しました。
圧送交換で必要なものは何でしょうか。
まずトルコン太郎圧送の機械。
これは当然ですね。ないと圧送交換できません。
ですがトルコン太郎だけあっても、圧送交換は実は施工できません。
そして次に必要なのがアタッチメント。
圧送交換の特性として、エンジン稼働状態でトランスミッションも稼働させながらトランスミッションオイルを交換するため、ATオイルクーラーからの抜き取りと注入のためのアタッチメントが必要です。
このアタッチメントが車種によって形状が異なり、その種類は数十を下りません。
しかもアタッチメント1つあたり数万円。
そのため、トルコン太郎があってもアタッチメントがなく施工不可な場合があるのです。
ですがご安心ください。
ボルボ用のアタッチメントは取り揃えていて問題なく施工可能です。
同時進行で、圧送交換前にフラッシング剤を添加して症状に合わせて内部の汚れを落としやすく前準備しておきます。
これをやるのとやらないのとでは汚れの落ち具合が異なります
さてこの準備がすべて完了したら、圧送交換に移ります。
トルコン太郎では圧送交換中のオイル状態が目視で確認できます。
左 【新油モニター】これからトランスミッションに送られる新油の状態が確認できるモニター
中 【クリーナーモニター】圧送交換中のDCTオイルの状態が確認できるモニター
右 【廃油モニター】ATから抜き取られた廃DCTオイルの状態が確認できるモニター
廃油モニターのオイルは新油が充填されたトランスミッションから抜かれたオイルですがほぼ真っ黒。
さきほどオイルパンを脱着した際に2~3リットルくらいは廃オイルが抜けたはずなのですが、トランスミッション内部に残留しているATFがまだまだ大量に残っているという事です。
モニターの奥に、抜取量と給油量のカウンターが見え、
こちらで圧送する油量の設定が出来、圧送の段階が数字で見えます。
モニター内に見える現在の圧送中のオイル状態をチェックできるので、あてずっぽうな交換で油量を無駄にすることがありません。
一番右側の廃油モニターの色味がどんどん変化します。
圧送交換後には、クリーニングモードにはいります。
ここで透明感が得られた!と思いきや、ボルボのDCTオイルに関しては、クリーニングモードでトランスミッション~トルコン太郎で循環していると、どんどん内部の汚れが落ちてきてそのうち真っ黒になっていきます。
クリーニングモードで1分ほど経過すると、ご覧の通り。
真っ黒に。
これから10分間、しっかりクリーニングモードでクリーニング。
次の圧送交換でこの汚れを排出していきます。
1回目のクリーニングモードが完了、2回目の圧送交換にかかっています。
完了後のクリーナーモニター内のオイル状態を見ると、あまり変化が見られなかったので思い切って多めの油量で圧送することに。
このように臨機応変に対応できるのもトルコン太郎圧送交換のメリットです。
廃油モニターの色味が、1回目の圧送交換時よりも薄い茶色になってきていますね。
廃油モニターに注目!!!!!
上の画像と比較しても、色味が変化。
クリーナーモニターにご注目。
このままきれいになるのか!?と期待
クリーニングモードが進むと、やはり汚れが落ちてきました。
ただ!ただですよ、クリーニングモード内のオイル状態をじっくり見ると、今まで真っ黒で漆黒だったオイルが、若干の透明感が得られているのが確認できます。
ご予算上限の油量に達しているため、圧送交換はここで後ろ髪を引かれる思いで終了。
ですがオイルなどの消耗品は、交換しないより交換することに意義があります。
あるボルボでは15リットルでスッキリきれいになることもあれば、このように20リットル近く交換しても黒味が残ってしまう個体もあります。
数百台施工した中で、1台たりとも同じ状況の車両がありません。
もちろん、DCTオイルフィルターもしっかり交換。
圧送交換はここで終了ですが、まだまだやることはたくさんあります。
・油量調整のために、既定の温度に下がるまで待機
・テスターでの監視のもと油量調整(密閉式のオーバーフローだから)
・添加剤のご希望があれば、添加剤の注入
・油量調整が終了したら、テスターでのリセット(キャリブレーション施工)
・完了後の確認走行
圧送交換よりも交換後の時間のほうに大きな時間がかかるのと、ボルボDCTの特性でエア抜きがちゃんんと出来ていないと、交換後の不調につながります。
特に既定の油温迄下げるのが一番時間がかかります。
例えると、てんぷらを揚げた後のてんぷら油はなかなか冷めませんよね。
しかも大量。何しろ温度が下がりません。
なぜこんなに調整に気を使うのかといいますと。
この規定温度での油量調整がうまくできていない場合、今までなかった変速ショックが出てきたり、ガクガク感が現れることがあります。
これがいわゆる「ATFの交換後からATが不調になった」といわれる症状だったりします。(それだけが原因ではない場合ももちろんあります)
どんなに圧送交換で素晴らしい交換ができても、最後の油量調整がうまくいかないと、すべてが台無しになってしまいます。
最後の最後まで気が抜けないのが圧送交換です。
これで圧送交換の作業は完了です。
圧送交換後は、0スタートの走り出しのモタツキ感やエンジン回転数の上昇を伴うシフトチェンジは無くなりました。
やっぱりご自身の愛車が良い方向へ変化した際のオーナー様のご感想はとてもうれしいですね。
ご利用ありがとうございました。
自社工場ですべての整備を行います。
見積もりは事前にメールでやり取り、施工は最短ご来店当日完了(車種、整備内容により)。
そもそもトランスミッションオイルの圧送交換とは?
こちらのページでご確認ください↓
■まず、トルコン太郎とはなんだろう?からご説明したページです
トルコン太郎圧送交換とは?
■ブログに掲載予定の入庫実績(各情報あり)のページです
トルコン圧送交換 輸入車入庫実績
■ボルボ各整備の事例 643
ボルボメンテナンス入庫一覧ページ
■ボルボのDCTオイルご相談ページ
ボルボトルコン太郎 よくあるご質問・ご相談
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